シティ・ウォッチ・スクエア

風に吹かれ、波の音を聞き、土に触れ、地域の環境を知り、未来を考える

TEL.050-5586-0381

〒251-0023 神奈川県藤沢市鵠沼花沢町1-14

13日

ジェット気流の発見-大石和三郎とC.G.ロスビー 予告ご案内

大石が描いた風速鉛直分布に「上層の強い西風」が示されている。これこそ「ジェット気流」である。以前に、CWSのブログにて「大石和三郎と高層気象観測」を連載した(現在も閲覧可能)。そこでは「ジェット気流」と命名される前の時代(1927年)に、時代背景と彼が夢見たモノを取り上げた。連載を進める過程で疑問となった点がある。後日(第2次大戦直後‐1947年)にC.G.ロスビーらが解明した「ジェット気流」との関係である。近年のアメリカの文献で「ジェット気流」の真の発見者は大石、という、いわば大石復権論(大石は観測結果をエスペラント語で発表したため、欧米の研究者の目に触れることは無かった)があるが、果たして当時の気象学分野では何が議論されていたのだろう。ロスビーはどんな時代を生き、どのような人物だったか?そして「ジェット気流」との関係は?、アメリカ気象学会誌に掲載されたN.A.フィリップの報告を参考にして連載する。(林)