シティ・ウォッチ・スクエア

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04月

松代大本営の地下壕がつくられたころ

私が高校生だった昭和40年の夏に、松代群発地震が発生しました。非常に狭い範囲に集中し、数年継続しました。当時、地震被害の報道とともに高精度の地震計が松代地震観測所(松代大本営跡の地下壕)に設置されていることを知りました。原因不明の不思議な地震(現在は、発生要因が判明)というだけでなく、長さ300メートルの歪み計を地下壕に設置するとはいったいどういうことか。何よりも、太平洋戦争の本土決戦に備えて掘削した地下壕が存在するという事実が衝撃的でした。

松代には日本軍の大本営用の地下壕だけでなく、天皇の御座所(皇居移設を想定した建築物と地下壕)も建設されました。地質、地名、古来より生活する人々の精神構造など、長野県には大本営や皇居の転居先となる特別な地勢がありました。その後、日本の高層気象観測の歴史を調べる過程で、旧陸軍登戸研究所(現在の明治大学生田キャンパス)を知ることになりますが、この登戸研究所も終戦前年に長野市・松本市・伊那市の周辺に疎開していました。軍の大本営の誘致と並行し、近くに疎開地を選んだことになります。

先日、長野県を縦断する機会があり、松代に立ち寄りました。軍関係施設が利用する大本営は象山の地下に、天皇御座所はその約一キロ南の舞鶴山南向き斜面に位置しています。現在は、両者とも長野市が整備し見学することができます。先に述べた松代地震観測所は天皇御座所跡に設置されました。以下に、パンフレットおよび写真を掲載します。興味ある方は、訪問してみてはいかがでしょうか。

パンフレット その1 その2      写真 こちら

理事会終了

NPO活動は7期目に入りました。昨日、4月21日にNPO事務所で、2018年度の理事会が終了しました。出席者は、監事を含めて8名でした。議事録・会議資料、および会議中の写真を会員のページに掲載しました。なお、総会とコロキウムを6月30日に開催予定です。 本年度の活動について、会員の皆様の積極的な参加をお待ちしています。

旧陸軍登戸研究所-疎開先の探索

最近、科学技術の戦争動員というキーワードが気にかかり、情報を集めています。終戦が近づいた頃、元陸軍登戸研究所は長野県上伊那地域に疎開しました。元陸軍登戸研究所は、現在の明治大学生田キャンパス内にありました。学内の明治大学平和教育登戸研究資料館のなかには、科学技術の戦争動員に関する貴重な記録が展示されています。

今回(2019年4月4日)探索した場所は長野県駒ヶ根市立博物館です。ちょうどタイミング良く、近くの「おもしろかっぱ館」という会館で博物館蔵の資料を集めた特別展が開催されていました。「おもしろかっぱ館」は、天竜川の河童伝説資料を豊富に展示している施設でもあり、それ自体面白かったです。特別展の係の方に許可を得て、展示物の写真撮影を許可していただきました。以下に紹介します。